社会人としての考えを創る就職活動

就職活動は人間性教育と考える就職担当の話

授業って将来の役に立つか?

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◆学校が将来の役に立つかという疑問

学生たちが良く「この授業、将来の役に立つかわからない」などと言ってくることがあります。特に、高校までやってきた英数国理社的な授業に対しては強くそのように思っている学生が多いです。さて、それではなぜ学校でそのような授業を行うことになっているのでしょう。 また、学校の役割って何なのでしょうか。社会人として仕事をする目的についてきちんと考えその上で仕事はどういうものかと考えていくと答えは見えてきます。

◆学校生活全般で学んで欲しいもの

学校生活の先にある働くということについて考えてみます。働く目的には3つのベクトルがあります。「生活を豊かにする」と言うベクトル。「自分をより成長させる」と言うベクトル。「世の中に有益な仕事をしてお客様、ひいては世の中全体に貢献する」というベクトル。この3つのベクトルが自分のモチベーションとして全てある状態が、できる社会人になる条件です。もしこの中の1つでもなかったとしたら、全てが崩れてしまいます。

例えば、生活を豊かにするという視点のみで働いた場合、ベクトルは自分に向いています。この場合、給与や安定さらには余暇の多さ、人間関係など自分が幸せになることだけが目的と言うことです。いかに自分への見返りを多くするかということで働いています。このような人がどこかのショップの販売員だったとしたらその人から商品を買いたいと思うでしょうか。私はイヤです。そのような販売員からは絶対にものは買いたくありません。自分のことしか考えてないわけですから、お客様のことを考えてくれないわけですから当然です。つまり、そのような仕事を続けていると、誰からも相手にされなくなったり、売り上げをとることができなくなったりというようになってしまいます。そうなんです。このような人たちに社会は「無能」というレッテルを貼ります。

また、自分をより成長させると言う視点だけだった場合、あなたがお客さんだったとしたらその人から物を買いたいですか。自分のことも考えてくれと思いませんか。そんな人は、自分が組織から認められるために、何とか成績を上げようと、相手のことを考えずにものを売りつけるような人になってしまうような気がしませんか。

さらに、自分のことを考えず、誰かのためだけに働いた場合、自分の幸せは後回しになり生活が疲弊してしまいます。

この3つのベクトルをバランスよく持ち、自身の成長に対して努力をし、社会に貢献する仕事を行っていくと、その見返りとして収入や安定が手に入るものです。その考え方を体感し身につけることが学校生活の一つの目的ではないかと考えます。

◆授業で学んで欲しいもの

さてここで最初のお題について考えてみましょう。学校の授業が社会人なってから役に立つか否か。こんな時に学生に話をすることがあります。 「心から市を良くしたい、社会貢献をしたいと考えている小学生達が市役所職員として、市のためにとてつもなく頑張ってみたら良い市ができるだろうか」 「さぁ本気で想像してみよう」 このように言うと何人かの学生は笑いをこらえることができず吹き出します。 「じゃぁ中学生だとしたら」 このように話していくと大抵の場合大人じゃないと無理と言う結論に達します。 「じゃあなぜ大人じゃないと無理だと考えるの」 そのように言うと学生たちは 「経験が必要だから」 と言ってきます。 「では、全く学校教育を受けてない人が、経験だけですべての仕事に対応できるの」 と問うと 「中学生レベルの勉強は必要かも」 などと答えてくれます。 「では、市役所職員になったと考えてください」 「議会で環境都市を作るためにCO2削減20パーセントと言う法案が決議されたとします」 「その場合、市役所職員がその実行部隊として問題に取り組むわけですがどんな知識が必要ですか。」 「絶対とは言いませんが、物理化学の知識はあった方が良いですよね」 「その物理化学を駆使するための、数的知識はあったほうが良くないですか」 「また、CO2削減にはいろいろな業者や市民と交渉し、協力してもらわなければならないと思いませんか」 「相手にわかりやすく説明するための言語能力が必要ですよね」 「さらに、今までの歴史の中で培われた先人たちの知恵を知っていたら、よりうまく交渉できますよね」 「さぁ学校での勉強は無駄だったのでしょうか」 「先人たちが苦労して苦労して身に付けた経験を、教養と言う形で身につけることが自分の将来につながると思いませんか」
学校で身に付けた知識は仕事の中で単体で使うものではなく、組み合わせながら使っていくものです。そして、教養を勉強することが自らの成長につながるものです。別に勉強は受験のためにあるものではありません。自らを成長させ世の中に貢献し自らの幸せを作り出すために行うものです。

◆教養がある人間になって欲しい...

学生の皆さんは何年もの間に渡って様々な教養をインプットしてきました。これを社会人としてアウトプットできたとき、勉強の大切さ面白さがわかるのではないかと私は思っています。実を言うと社会人にとって勉強って結構楽しいものだったりします。皆さんも将来の自分を想像して勉強を楽しんでくれたら、ちょっと嬉しいです。

マーケティング的企業研究のすすめ

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マーケティング的企業研究

本日は企業研究をする中で少し知っておいた方が良いマーケティングの知識を紹介します。マーケティングとは「お客様とWinWinの関係をベースとした売れる仕組み」と私は解釈しています。つまり、企業が世の中に存在する意味である「アイデンティティ」の根幹をなすものです。マーケティング理論を使って企業を分析していくと「企業がなぜ誰かに必要とされるか」「存在意義は何なのか」などを知ることが出来ます。

さて、私が学生にマーケティング理論を講義するときに最初に教えるものが「ランチェスターの第二法則」です。この法則は1914年にフレデリック・ランチェスターによって考え出された戦闘効果を数理的に証明した法則で、軍事戦略や戦術を考えるときに使用したものです。これが転じてマーケティングの古典的法則として、今も企業の戦略や戦術に使われています。

マーケティング活動の原点「ランチェスターの法則

具体的には「戦力は兵力の二乗に比例する」という法則です。例えば戦車2台のA軍と戦車5台のB軍が戦った場合、A軍は敵の5台の戦車から味方の2台の戦車のどちらかが攻撃を受けることになります。つまり、2台のどちらかが攻撃受けるわけですから1/2の攻撃を5台の戦車から受けることとなります。これを数式で表すと下記の通りになります。

A軍の被害=5×1/2

B軍の被害=2×1/5

視点を変えると、A軍の被害はB軍の攻撃力(戦力)、B軍の被害はA軍の攻撃力ですので、それぞれの攻撃力は

A軍の攻撃力:B軍の攻撃力=(2×1/5):(5×1/2)=4:25

となるという理論です。これをマーケティング的に考えると、例えば、売場面積が1:2のコンビニが隣り合わせにあった場合、売上は1:4になるというものです。皆さんの感覚で考えていただければ、隣り合ったコンビニがあった場合、何かこだわりがない限り、売場面積が倍のコンビニの方に行くと思いませんか。

❖「強いものが必ず勝つ」ということは...

さて、この法則が意味するところを考えてみると「強いものは圧倒的に強い」であり、極論をすれば「強いものは必ず勝つ」ということになります。そのため、企業は徹底的に弱いものいじめをすることが君臨するための条件となります。

世の中の事例を見ていると、その理論をもとに運営されていると強く感じる企業が良くあります。例えば、地方都市の郊外ではコンビニのスクラップアンドビルドが良く見られるのですが、幹線道路に立地の良いコンビニがあると、そのコンビニの少し手前に規模が大きく駐車場の広いコンビニがオープンする。コンビニが近所に2件立ち並び過当競争となりますが、後からできた規模が大きいコンビニが徹底的にもとからあるコンビニを叩いて潰していくなどという図式です。さらに、強者は後出しじゃんけんもしていきます。これは、同業態の弱者が出した製品やサービスと同じものを後から出して弱者を潰す戦略です。企業の戦いは我々消費者が見えるところで良く行われています。ここでは具体的な企業名を出すことは控えましたが、是非探してみたらいかがでしょうか。よく観察すると面白いですよ。

❖「ターゲティング」と「セグメンテーション」

さて、弱者は弱者で考えます。全体で勝てないのであれば、得意分野に資源を集中させて局地戦で勝つという戦略で対抗していきます。つまり、ターゲットを絞り、狭いターゲットで勝つという考え方をするのです。このことをターゲティングと言い、狭いターゲットに絞ることをセグメンテーションと言います。

また、ターゲティングをして新商品やサービスを世の中に提供したとしても、また強者が参入してきます。さらには、強者も自ら考えてターゲティングしてセグメントされた市場に新商品やサービスを投下してきます。全方位に絨毯爆撃を試みる強者と、方位を絞って集中攻撃を繰り返す弱者の戦いは続くのです。

前にこのブログで企業の選び方はNo.1を探すことだと言いましたが、それは、このような理由でNo.1しか生き残れないからです。また、ここまででわかっていただいたかとは思いますが、前年踏襲や前例主義の企業はこの世の中で生き残ることはできません。競争の中でずっと進化する企業が将来のある企業なのです。

少し、EV電気自動車メーカーが世の中にEV車を販売するときに行ったターゲティングの事例を紹介します。まず、EV車への販売先として「法人」に需要があると仮説を立てました。また、法人の中でも「CSR活動に積極的で、環境を考える企業というイメージを創りたいと考える法人」「BtoB企業で取引先を循環するような営業を行い日々の営業車の走行距離が推測できる法人」の2つがターゲットになりうるという仮説を立てました。その仮説にもとづき営業をかけた結果、EV車の購入先の28%が法人となっており、EV車にとって大きな市場となりました。ターゲティングは仮説をもとに理論を固めて行うものとなります。

❖是非、企業研究の糧にしてほしいなぁ!!

企業がどのような仮説を立ててどのような挑戦を行おうとしているのか、そこにどのような将来性を見出しているのか、それが自分にとって魅力的なのかなどを考えて企業研究を行うと幅が広がっていきます。ぜひ、企業のマーケティング活動に注目した企業研究を行って、将来の自分を創る就職の選択を行ってください。

企業研究に企業理念って大事なの??

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企業理念や社是・フィロソフィーなどなど、企業研究を行う中で見かけることもあると思います。実を言うとあの企業理念や社是は企業研究の中で最も重要なものなのです。だって、企業の根幹を示す考え方なのですから。

でも、企業理念や社是はなんか大きなこと過ぎてよくわからないと思いませんか。ここで、本田技研工業(株)のホンダフィロソフィーを紹介します。

基本理念

「人間尊重」と「三つの喜び」(買う喜び・売る喜び・創る喜び)

社是

わたしたちは、地球的視野に立ち、世界中の顧客の満足のために、質の高い商品を適正な価格で供給することに全力を尽くす。

運営方針

・常に夢と若さを保つこと。

・理論とアイディアの時間を尊重すること。

・仕事を愛しコミュニケーションを大切にすること。

・調和のとれた仕事の流れを作りあげること。

・不断の研究と努力を忘れないこと。

ホンダフィロソフィーは、「人間尊重」「三つの喜び」からなる"基本理念"と、"社是""運営方針"で構成されています。ホンダフィロソフィーは、ホンダグループで働く従業員一人ひとりの価値観として共有されているだけではなく、行動や判断の基準となっており、まさに企業活動の基礎を成すものといえます。ホンダは「夢」を原動力とし、この価値観をベースにすべての企業活動を通じて、世界中のお客様や社会と喜びと感動を分かちあうことで、「存在を期待される企業」をめざして、チャレンジを続けていきます。<本田技研工業株式会社HPより引用>

さて、いかがでしょうか。すごく大きなこと言ってますよね。でも、本田技研の社員たちはこのフィロソフィーをよりどころに仕事をしているのです。本田技研という会社を考えるとき、この考え方に立ち戻って指針とされているものと理解してください。この、フィロソフィーに対して本気だと思える次のようなエピソードがあります。
ホンダが1970年にアメリカで施行されたマスキー法のCAA基準(排ガス規制の基準)をクリアする低排気エンジンとしCVCCエンジンを開発していたとき、本田宗一郎(本田技研工業創業者)はこの法律に反対していたビックスリー(当時世界を牛耳っていたアメリカの自動車メーカー3社)打倒のチャンスと捉えた。しかし、ホンダの開発技術者たちは排気に含まれる大気汚染物質を減らし、子どもたちの未来に良い環境を残すために開発をするのだと、宗一郎の考え方に異を唱えた。彼らは競争に勝つことを開発の目的にするのではなく、自動車産業の社会的責任を果たすというより高い視点に立って開発に取り組んでいた。CVCCエンジンの開発を成功させることは、ホンダという一企業にとっても大きなメリットをもたらすが、開発技術者たちは、それ以上により大きな社会的な善(社会善)に自らの仕事の意義を見出していたのである。これを聞いた宗一郎は自分の狭い見方を恥じ大局的な見方を失いつつあると感じて引退の時期を悟ったという。(野中郁次郎 ハーバードビジネスレビュー 賢慮のリーダーより引用)

本田宗一郎氏は本田技研工業の創業者で名経営者と呼ばれた人ですが、この事件をきっかけに自ら引退を選んだそうです。企業の価値観(基本理念・社是・運営方針など)とはこれほど重いものなのです。

当然のことですが、採用に当たってこの価値観と異なる人は採りません。逆に、この価値観と同じベクトルを持った人は是非欲しい人材となります。志望企業の企業理念や社是を読み、それがどのように社員に浸透しているかを会社説明会などで実感してください。もし、それが実感でき、ワクワクしたとしたら、その会社を受験してみるべきです。また、そのワクワクを語ってください。それが、良い志望動機になっているはずです。

人気度や難易度で決めてはいけない就職試験!!

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公務員受験をする学生に「〇〇と△△の試験日程かぶったんですよ。〇〇と△△だったら〇〇が倍率低いからそっちにしようと思っているのですがどう思います」と聞かれたことがあります。あまりにも違う職種だったため、私は思わず「あなたは公務員になることがゴールなの。普通は公務員になってからがスタートでしょ」と訊いてしまいました。

高校受験・大学受験で受験先を決定するとき、皆さんはどのように受験先を決定しましたか。また、第一志望校はどのように決定しましたか。教育分野や大学の雰囲気、立地条件、進路・進学状況はもちろんのこと、入試の難易度や入試科目から第一志望を決めて、受験校を決定していくというような流れでしょうか。河合塾のサイトには受験校決定のポイントとして下記のように解説していました。

大学受験で大切なことは、目標を見失わないことです。今まで行ってきた受験勉強はすべて、第1志望校に合格するための努力です。できればその努力が最大限に活かせるところを併願校にできるといいですね。入試科目が第1志望校と大きく異なると、併願校の対策に時間を取られ、第1志望校の対策に支障をきたしかねません。併願校には第1志望校の入試科目を利用して受験できる大学・入試方式を検討しましょう。その際、自分の得意科目の配点が高い入試方式がないかあわせて確認しておきましょう。私立大学では、センター試験の成績を利用できる「センター利用方式」や1度の受験で複数の学科に出願できる方式などさまざまな入試制度があります。その中からもっとも自分にあうものを選びましょう。最近では、複数の方式を受験する人や、インターネットを利用して出願(ネット出願)した人を対象に検定料の割引制度を設ける大学があります。志望校でもこうした制度が設けられていれば上手に活用しましょう。科目をそろえて負担は小さく、得意科目の配点は高く、受験料はなるべく抑える。“賢い”受験が第1志望校合格につながります! (河合塾K-net受験校決定のポイント)

この解説を読んで「なるほど」と感心しました。効率よく受験するために受験科目や傾向を分析し、科目はそろえて負担は少なく…スゴイって思います。これって、大学合格が目的になっていますよね。でも、確かにそうです。私自身、高校時代はレベルの高い大学に行って良い人生を送りたいと本気で思ってましたし、そこが目標になっていた時期もあるます。(高校でやんちゃしすぎて、そうはなりませんでしたが…)皆さんも高校受験や大学受験の時、合格が目標になっていませんでしたか。私もそうでしたし、大多数の人がそのような考えだったのではないでしょうか。

本来であれば、効率よく受験するより、入学後の学生生活の充実感が大切ですよね。しかし、同じようなレベルの高校や大学に入れば金太郎あめのように、同じような教育が受けられる。偏差値レベルが高い高校や大学であれば幸せがついてくる。日本の教育がそうなっているように私も感じますから、それはそれで正しいと思います。

日本の教育制度を考えると、100%ではありませんが、同レベルの大学に行けば、どの大学でも同レベルの教育が受けられ、同レベルの将来が選択できる。ある意味平等ですから。これは、大学が同質だからできることで(本当に同質かどうかはわかりませんが)でも、同質でなかったとしたらこの考えは危険です。

しかし、皆さんは体験してみて実際は入学が始まりだったと感じていませんか。そこから、高校生活や大学生活が始まり、合格はその生活への切符でしたよね。同質であればどこの高校や大学に行っても誰もが幸せになれますが同質でなかったとすると、ある人にとっては幸せ、ある人にとっては不幸となってしまいます。

さて、就職試験を考えてみましょう。世の中には色々な組織がありますが、組織は同質ではありません。例えば、同じような業界で同質な組織がいくつかあれば、同質な組織は戦いあい、生き残る組織は一つです。

また、働く組織選びは、人生選びでもあります。(これは高校受験・大学受験も変わりませんが)世間一般が良いという組織が、自分にとって良い組織かどうかは別物です。各組織は異質のものです。その中で、自分にとって幸せな組織はどれなのでしょう。就職活動は組織に合格することが目的ではありません。就職した後に幸せな生活を送り、自分が成長し、誇りを持った人生を送ることが目的です。

目的を見誤らないでください。その中で受験先を選択してください。そうすることで、充実したやりがいのある楽しい人生を勝ち取ることができます。

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「あるべき姿」から将来を考えるなんてきつ過ぎる...

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❖学生からたまに聞かれる「あるべき姿」

学生から将来あるべき人物像について聞かれることがあります。まず、この問いに関しては「わからない」と答えることにしています。そのうえで、私自身が目指す人物像を語ることにしています。

❖私が考える「ありたい姿」

私は就職指導を生業とする教員ですが、元々の専門はマーケティングです。このマーケティングという学問、簡単に言えばこのブログでよく話す「お客様の利益を創り出す。そのことでお客様に喜んで頂き、対価としてお金を支払っていただく」という仕組みを創り出すための学問です。そのために調査し分析し企画し実行するというプロセスを実施していくものです。

また、教員を行う中で学生指導力向上のため、心理学の勉強もしてみました。アドラー系の心理学ですが、どういう考えが人を成長させるのか、またさせられるのかを学んでいます。本を読み、その考え方をもとに行動していくことでもっとスキルを上げていきたいと思っています。

さらに、社会人になってから行った大学院では経営学の勉強をさせていただきました。特に人材マネジメントとリーダーシップの授業は本当にためになりました。今も、色々な論文や本を読み、吸収した知識を実践させていただいています。

マーケティング以外は「専門です」などおこがましくて言えませんが、勉強を続けることで、将来自信をもって専門と胸を張って言えるようになっていきたいと考えています。

さて、この三つの知識は私が学生指導をするときに非常に役に立っていると感じています。マーケティングは学生が受験していく業界や企業を分析するツールとして、また学生個人個人をブランドと見立てそのブランディングに使います。心理学は学生に考え方をレクチャーし議論し、それぞれの学生が仕事に対する持論を創るための補助ツールとして使っていきます。人材マネジメントやリーダーシップ論は私自身の仕事に対する持論形成はもちろん、学生が社会人としての根幹を創り出すための礎になっていると感じています。この三つの知識を融合させて、横断的に講義し議論することで、より深い授業ができると考えています。

❖50歳を過ぎて道半ばな私...

将来の目標はT型人材さらにはΠ型人材となっていくことです。HP「日本の人事部」の人事用語辞典によると

I型人材

特定の領域に特化するスペシャリスト

T型人材

特定の分野を究め、その深い専門知識と経験・スキルの蓄積を自らの軸に据えつつ、さらにそれ以外の多様なジャンルについても幅広い知見を併せ持っている人材のことです。アルファベットのTの文字のタテ棒を専門性、ヨコの棒を視野の広さに見立てて、こう呼びます。

Π型人材

複数の専門分野に精通し、かつ全体の調整もできる人材
となります。

これはあくまでも私の例です。私は新卒の時には専門職志望だったので将来の目標は「スペシャリストでかつジェネラリストになる」でした。面接でも言った覚えがあります。そこから変わらず現在まで仕事をしてきて今の目標も同じです。(今だ達成していないということでもありますが…)

❖私が考えるのをやめた「あるべき姿」

私も昔あるべき姿を考えていたこともありました。「社会人として〇〇のようにあるべきだ」組織人として、夫として、子供を持つ身としてetc.でも、でも、あるべき姿を考えても焦るだけで、あるべき姿になれない自分が情けないという感じでした。仕事上でした大きな挫折から考え方が変わりました。どん底になった時にここからは上がるだけと、今は無理だけど「ありたい姿」を追求しようと考えるようになりました。そこからは楽しいです。「まだまだだけど、色々やることでありたい姿に近づいている」と感じることができるようになりました。(何も変わってないんですけどね...)そんな、人生の方が「あるべき姿」に縛られるより良くないですか???

別に私と同じにT型人材を目指すことを勧めているわけではありません。将来あるべき姿なんて一つではありません。「あるべき姿」より「ありたい姿」是非考えてみませんか。決めるとモチベーションも上がりますよ。

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「何とかなる」は「何ともならない」

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❖新入生に話す内容を考えてみた

もうすぐ新しい学生が入ってきます。その学生のために今日は話をします。学生は三種類のタイプがあります。これからの学生生活、将来の幸せのために、幸せな人生を送るために、知っておいてほしいことがあります。

❖「何とかなる」は「何ともならない」

まず一つ目は「何とかなる」と考え何も行動しない学生です。社会に出て揉まれて経験があって、その経験をベースにした「何とかなる」この言葉には重みがあります。でも、何も経験がない中で「何とかなる」は何ともなりません。

当然の話ですが、行動しない学生はうまくいくはずがありません。経験ある人の「何とかなる」は「何とかする」ですが、経験のない人の「何とかなる」は「誰かがなんとかしてくれる」です。

大人になると、誰かがなんとかしてくれるという事はなくなります。誰かが何とかしてくれるものではなく、誰かが教えてくれるものでもありません。必要な事は、必要な情報や、必要な考え方を取りに行くことです。そのための行動です。教えを請うと結構教えてくれるものですが、そうしなければ誰も皆さんのところまで来て教えようとはしないはずです。それさえできれば、それほど難しいことでは無いのですが、それができなければ誰も助けてくれません。今まで親に保護され、学校に保護されて誰かが何とかしてくれたとは思いますが、大人になるという事はそれがなくなると言うことです。

また、「何とかなる」と考え行動を起こさない人に対して、社会は冷たいです。「できない奴」というレッテルを貼ります。「何とかなるから別にやらなくてもいいさ」は危険です。

❖「何ともならない」は行動を続けると変わる

また、「何ともならない」と考える学生もいます。この学生に対しては「何とかなるよ」と言いたいです。少し行動してみようよ。何かが変わるかもしれない。もし変わらなかったとしても、やったっていう経験があるじゃないですか。その経験が自分のものになるじゃないですか。それであれば行動してみたほうがよくないですか。もしだったら、私たちを使ってください。一緒に少しやってみませんか。

「どうすれば上手くいくか」と考えて、行動にうつせば大抵の場合何とかなるものです。何ともならない問題は、この世にそうあるものではありません。

❖「何とかしたい」は「何とかなる」

さらには、「何とかしたい」と考える学生もいます。あなたの希望は叶うと私は思います。今まで経験のしたことのないことに挑戦して行動する。ぜひ、行動しましょう。一生懸命考えて行動しましょう。これが、あなたの将来の糧になるはずです。

「何とかしたい」と思い「どうすれば上手くいくか」と考える。その先で「行動して」その考えを実行していく。それを繰り返しスパイラルアップしていくことで「何とかなる」ものです。繰り返し行動することを諦めなければ「何ともならない」ことなどありません。だって、諦めない限りまだ道半ばで、少しづつ目的に近づいているのですから「何ともならない」はずがないのです。

「何とかなる」「何とかしたい」「何ともならない」皆さんはどう考えますでしょうか。できることであれば、「何とかしたい」と思って欲しいものです。「何とかしたい」と考え行動すれば道は開けていくと思います。ぜひ、そのような考えで暮らしてみてください。

そうすれば、皆さんの未来は明るいです。

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お金持ちになるために考えるべきこと

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❖給料を沢山もらいたいのだけど

「給料を沢山もらいたいのだけど、金持ちになりたいんだけど、どうすれば良いですか」と言ってくる学生がごくたまにいます。その学生に対しては「自分の責任以上のことをしろ」「責任を300%果たせ」「大事にされて給料も沢山くれるぞ」と返します。

下世話な話になりますが、本当にそうです。例えば、営業で目標の300%の売上をあげたら、次の年には給料を上げてくれるでしょう。もし、給料が上げてもらえなかったらライバル会社に転職しましょう。あなたは引く手あまたです。当然給料も上がります。

「責任と給料は比例する」いつも学生に言っている言葉です。自分が責務を果たすことが、お客様の利益になり、その対価としてお支払い頂く。その支払いが原資となり給料が支払われる。当たり前ですが、これが仕事の仕組みです。

❖ラクに稼ぐはラクじゃない

「もっと、ラクに稼ぐ方法、効率良く稼ぐ方法はないんですか」と聞かれることもありますが、私が教えて欲しいです。さらに、ラクに効率良くと考えている学生がそのまま卒業していくと、青い鳥を探しながら転職を繰り返しどうしようもなくなる場合がほとんどです。大事な学生がそうならない為にも真剣に説明しています。

例えば、アパレル系の販売員は売上の10%を給料とすることが基本と言われていたりします。これを人件費率と言いますが、経営者達は人件費などの経費をこのような経費率で管理しています。年間2500万円の売上を上げる販売員は年間250万円の給料を支払う価値があるということになります。

人件費率10%は販売員全員の平均値になりますから、売上が沢山ある人は企業にとって優秀な人材ということになると考えてください。アパレル系の販売で20代前半で4000万円の売上を上げる人がいるのですが、20代前半なので売上の10%となる400万円の給料を渡す必要はありません。例えば、この方が20万円台の給料で働いてくれたとしたら経営者にとっては大事な人財です。売れない新人までカバーしてくれているのですからこの方は大切にされ、もっと責任のある立場(例えばチーフや店長)にして、給料を上げようかと考えます。また、チーフや店長になった時には、責任はチーム全体の売上になっていきます。

❖単純な仕事の仕組み

経営者の立場で考えてみて下さい。期待以上の効果を出してくれる人財が自分の会社にいたらその人財を手放したくないと考えて、より多くの報酬を与えますよね。また、自分が経営者だったら自分ごととして責務を果たす努力をしますよね。

仕組みは単純なんです。お客様の利益を創り出す。そのことでお客様に喜んで頂き、対価としてお金を支払って頂く。これが、評価につながり給料になります。働き始めたら自分がどれだけお客様に利益を与えることをしているか考えてください。お客様と直接関わらないスタッフ部門に就いたら、直接お客様に貢献している部門の方々にどれだけ利益を与えているかを考えてください。

❖責務・責任を果たす結局そこにたどり着く

そして、責務・責任の何倍ものことをしてください。そうすれば評価もされますし、ステークホルダー(お客様や地域の人々を含めた関係者)全員から感謝されます。給料UPも当然ですが、いつも周りに人がいて、その人達から認められかつ尊敬され、最高の人生が送れますよ。

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