社会人としての考えを創る就職活動

就職活動は人間性教育と考える就職担当の話

今の新人は指示待ちというけれど...

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過去30年変わらない新人の特徴

「最近の新人は指示待ちで自分から動こうとはしない」上司や先輩社員が良く口にする言葉です。新人としては「じゃあ先輩たちはどうだったの?」と聞きたくなるところです。ちなみに「指示待ち族」「テレフォンカード型新入社員(指示通りでないと作動せず。後でピーピー言う)」(自由国民社 月間基礎知識より)これは1980年代、30年程前の新入社員を揶揄する言葉です。今、偉そうに「最近の新人は全員指示待ちで自分から動こうとはしない」と言っている上司たちが新入社員のころ言われていた特徴です。

そうなんです。変わっていないんです。30年前から新人はずっと指示待ちだったんです。今も昔も変わらないというのが現実です。なぜ、上司や先輩たちは、自分たちも同じ道を歩んできたのにそのようなことをいうのでしょうか。

実は、上司・先輩と新人の間には、社会人と学生のコミュニケーションの差とでもいうべき、コミュニケーションのジェネレーションギャップがあるのです。

先輩と新人の心理状況の差

ここで、視点を変えて上司や先輩がどうしてほしいのか、心理状態から考えてみましょう。まず、入ってきたばかりの新人に対しては「指示待ちで自分から動こうとしない」とは言いません。何せ入ってきたばかりの新人は動こうにも何も知らないわけですから。でも、新人に指示を出すときの気持ちとしては「一度、指示を出したら、その仕事の意味を理解して、次からは自分事として動いてほしい」という気持ちもあると考えます。でも、新人は同じことを何度も言わせる。自分事としてやってくれない。「指示待ちしてんじゃねーよ!!」という流れかと思います。

新人の気持ちとしてはどうでしょう。先輩から行動の指示が出た。その指示通りに行っていったら上手くいった。先輩が行動を指示してくれたら、その通りに動けば良いと学習する。そこで、先輩の指示を待つ。という感じでしょうか。

上司や先輩の心理、新人の心理、この双方に乖離があることに気付いたでしょうか。上司や先輩が望んでいることは「仕事の意味」を理解すること。新人が理解したことは、どのように動けばよいかという「行動のノウハウ」。これ、コミュニケーションが取れていないですよね。上司が伝えたいことは、いかに行動するかではなく、なぜ行動するか、なぜその行動が必要かです。これは社会人としてのコミュニケーションの基本です。「なぜ」まで含めた、5W1Hをきちんと理解して初めて仕事になるわけです。

できる新人になるために

仕事はルーティン(定型的)なものもあります。これは、ノウハウを身に着け、ミスのないようにこなしていく基本的な仕事になります。それに対して、不定型で正解のない仕事もあります。この、不定形で正解のない仕事が頭脳労働者の真価を発揮するものとなります。不定形な仕事はノウハウではクリアできません。なぜならば、似たシチュエーションはあっても、同じシチュエーションは二度と来ないからです。そのため、それをクリアするためには仕事の本質(意味)を捉え、達成する方策を描くことが大切となります。そこで必要なのが「なぜ」という考え方です。

そこが、理解できれば上司や先輩たちと仕事上のコミュニケーションが果たせ「指示待ち」と言われることもなくなると思います。仕事の意味をしっかりと理解しようとして、上司・先輩の話を聴き・訊く。この姿勢が大事なのです。

就活で勝てる「Why・What」なコミュニケーション

実をいうと、そのようなコミュニケーションが取れる学生がいます。そのような学生は当然就職試験も強い学生です。いつも「なぜ・なに」と深堀し、「How To」なコミュニケーションではなく「Why・What」なコミュニケーションをとる訓練を是非行ってください。幸せな将来が待っているはずです。

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