社会人としての考えを創る就職活動

就職活動は人間性教育と考える就職担当の話

認められるための「認める力」

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卒業式を当日の教員の気持ち

新入生として入ってきた学生達が、学校生活の中で成長し卒業していく。そのようなシーズンとなりました。今日は当校も卒業式で、学生達にどんな言葉をかけようかと考えて、ブログを書いてみました。

卒業する学生に忘れないでほしい「認める力」

卒業する学生に忘れないでほしい力が「認める力」です。今まで、のキャリアデザインの授業の中や面接指導で「受け入れる素直さ」について語ってきました。「これを、根底に持つことが就職試験を突破するために一番大事だ」と何度聞いたことかと思う学生も多いのではないかと思います。さて、この「受け入れる素直さ」=「認める力」は社会人になるにあたり大切な能力の一つでもあるのです。学生生活の中で皆さんは「認める力」を養ってきてくれたと見ていて感じています。私にとってそれが一番うれしいことです。その「認める力」を忘れないでください。これからもきっと役に立ちます。

社会に出ると色々言いたくなることはあるけれど...

組織に所属すると思い通りにならないことが多くて「体質が古い」「見る目がない」「先輩が…」「上司が…」などと言いたくなる場合が多くあります。1年2年前に卒業した卒業生たちに聞くと学生時代と比べた時の「自由度のギャップ」に落ち込んだり、怒ったりしている場合がままあります。でも、よく考えてください。1年目2年目の新人はまだまだ半人前です。会社からギブしてもらいながら生活をしています。「体質が古い」「見る目がない」「先輩が…」「上司が…」などという気持ちは、組織や他者を評価する気持ちです。この気持ちをもってどうしたいのでしょうか。組織と戦いたいですか。それとも裁きたいのですか。無理と考えあきらめますか。

学生時代とこれからの差

学校の中で皆さんは受権者だったので、それでも問題はなかったと思います。もし、誰かと気が合わなかったら付き合わない選択肢もありました。しかし、これから皆さんは提供者になります。それも、一人で何かを提供するのではなく、チームで商品やサービス提供する提供者です。さらに、新人は一方的に組織へ依存し一人前を目指す立場です。

就職試験で組織から値踏みされ勝ち取った内定。新入社員が組織に期待するのと同じように組織は新入社員に期待しています。新入社員に待ち受けているものはさらなる「値踏み」です。人事としては自分たちが行った「値踏み」が正しかったかを確認し、配属先では新入社員を「値踏み」する。「新人は値踏みされる時期」と考えて社会に出てくれると嬉しいと思います。

組織の価値観で「値踏み」されている立場と考えれば、思い通りに行かないことは当たり前です。また、この「値踏み」はチームの一員として、どの程度認められるかです。その組織の中で認められたいと考えるのであれば、一人前というレッテルを張られるまでは、正義は上にありと考えてください。

認められるための「認める力」

組織を思い通りに動かすためには組織から認められることが大前提となります。また、誰かから認められるためには、先に自分が組織を認めることが必要となります。自分を認めない人を認める人がいるとすればよほどの聖人です。説得力を定義する名言として「説得力は人を認める力である」というものがあります。確かにその通りです。この言葉を聞いた時「なるほど」と思いました。

これから、社会に出て色々なことがあると思います。皆さんが組織に入って、まず一番にやってほしいことは、組織を理解し、上司を理解し、先輩を理解し、同僚を理解することです。理解したうえで、認めてください。そして、目一杯前向きに行動し続けてください。それが、信頼関係を創っていきます。その信頼関係が組織というチームに入るために重要です。そうすることが出来れば可愛がられます。上司や先輩さらには組織やお客様が皆さんを認めてくれます。社会人として最高のスタートダッシュが出来ると思います。

卒業する君たちを今まで見てきて、皆さんならそれが出来ると確信しています。君たちが行ってきた行動がそれを証明しています。私が信頼し、認める皆さんが、それぞれの組織でチームの一員として活躍してくれることを、心から祈っています。

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