社会人としての考えを創る就職活動

就職活動は人間性教育と考える就職担当の話

リーダーに必要なたった一つのスキル

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❖環境さえあれば、勝手にそうなっていく

前にアメリカの大学で教鞭をとったこともある同僚が言った言葉が心に残っているのですが、今日はそのことをお話ししてみます。

「環境さえあれば、勝手にそうなっていく」

日本は島国で四方を海に囲まれている。陸続きの国境がない日本だからこそグローバル化なんていう話になる。でも、国境が陸続きの国ではグローバル化なんて当たり前で話題にもならない。こんな環境であれば価値観の違う隣人と付き合うのは当たり前。自然にグローバルな人材になる。レストランで食事をするときにオーダーを取りにもこないばかりか、卵やトマトを投げつけられることもある。多種多様な人種が集まる国では人種差別も当たり前で、そこに対抗する強い意思やコミュニケーション能力も身に付く。それを経験した夫婦の間に生まれた子は、小学生でも勝手にパレスチナ問題に興味を持ち「なんで国連がその地区を統治して誰のものでもない状態にできないの」などの疑問を抱く。こんな話をしていました。

最後に言った言葉が「環境さえあれば、勝手にそうなっていく」でした。深い教養を持つこの同僚にいつも敬服している私ですが、この言葉が心に深く突き刺さりました。私が育てている学生たち「環境さえあれば、勝手にそうなっていく」はずです。学生たちは良い環境があれば良く、悪い環境であれば悪く、リトマス試験紙のように染まっていきます。

❖良い環境を創り出していきたい

私たちが良い環境を創ることができれば学生たちは勝手に育っていくものです。良い環境とは何なのか。これが私たち教員に与えられた命題です。学生たちのためにどんな環境を創っていくかは私たちにかかっています。前にお話ししたドラッカーの言葉のようですが、私たち教員の強みがレンガとして積みあがっていて、それが学生に見えていれば、学生はそれを見て勝手にそうなっていくはずです。教職員たちが認め合い、強みを組み合わせる。そんな組織を創っていきたいと感じました。

❖さて、リーダーの役割って?

私達教員は学生にとってある意味リーダーです。リーダーの最も大切な役割を語るときに、学生に対して例としてこのことを話します。リーダーの役割は場を創ること、つまり環境を創ることだと私は考えています。皆が一致団結する場、全員がモチベーション高く動く場、全員で協力しながら成し遂げようとする場、そのような場を作るのがリーダーの仕事だと言うわけです。学校生活の中で何かの長になった学生に対して「自分が動くのではなくみんなが動く、そのためにはどのようにするのが最適か考えなさい」と言うことにしています。皆を信頼する、皆に感謝する、皆に助けを求める、ここから始めてみたらなどと言うこともあります。

環境を創る努力をしてみませんか。リーダーであれば必ずやってほしいことです。さらにはリーダーでなかったとしても、一人ひとりがそう考えれば、そして行動すれば、これが近道だと思いませんか。皆が一つになって良い環境ができれば、全員が「勝手にそうなっていく」場を創ることができます。「それってとても楽しそう」私はそのように思います。

 

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