社会人としての考えを創る就職活動

就職活動は人間性教育と考える就職担当の話

自己PRなんて私にはない...どうしよう...

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❖自己PRって言われても困る...こんな声が聞こえてきます

「今まで頑張ってきたものなんかない」「自己PRって言われても…」学生がよく口にする言葉です。それって本当によくわかります。私だって同じですから…私も「今まで頑張ってきたものなんかない」「自己PRって言われても…」です。

当たり前のことを当たり前にやってきた。世の中に暮らす人の8割くらいはこの感覚なのではないでしょうか。「だから何も言うことない…」と言ってしまえば、その通りなのですが、ここでは人事の意図からもう少し考えてみましょう。

❖人事が面接で「知りたい」「探りたい」内容

人事が探りたいのは、この学生が組織の中でどのような役割を担い、どのように行動するか。さらには、その行動はどのような考え方にもとづいて行うかです。特に、組織に課せられた課題(タスク)に対しての行動を、重視してみていきます。要するに自組織で発生する数々の課題に対し、どのように皆さんが解決してくれるか。また、その解決方法は自組織の風潮にあったやり方かを確認していくと考えてください。そのように考えると、何か凄いことをしていることが大切なのではありません。

例えば、バックパッカーとして南米や中東などの危険な地区を1年かけて回ってきた学生がいたのですが、彼の自己PRはそのことではありませんでした。なぜならば、組織でどのような役割を担えるか、どんなタスクを乗り越えたかというエピソードがバックパック旅行にはなかったからです。その学生はそのバックパック旅行の資金を貯めるためのアルバイトを題材にしていました。役割とタスクに対しての行動が重要だからの選択です。

❖タスクをクリアしながら生活している私達

ほとんどの皆さんが生活の中で数々の課題を課せられているはずです。朝起きるというタスク、歯を磨くというタスク、朝食をとるというタスク、通学するというタスク、授業を受けるというタスク…毎日このタスクをクリアしながら生活しているはずです。この当たり前のことをクリアしながら成長し、人間関係を円滑に保つというタスクや組織の中で役割を果たすというタスクも当たり前にこなしていませんか。小さなことで良いのです。バイト・サークル・ゼミなどなど、考えていくといくつか出てくるのではないでしょうか。もし、どうしてもそのような経験がない場合には今から作ってください。一か月あれば形になるはずです。

❖本当になければ今から作れば...

私が担当した学生でもそんな子たちもいました。コミュ障で引きこもりがちな学生が自分のゼミの担当教員にお願いして、雑用係を引き受けて「愚直といわれるほど真面目」という自己PRで公務員になりました。自ら写真係を申し出て「私の周りにある何気ない笑顔を記録に残す」と写真を撮り続けた学生は『卒業式にはパーソナルな写真集「〇〇ちゃんの笑顔の記録」をゼミ生全員に一人ひとり渡していこうかと密かに計画を立てており、その時の皆の表情が楽しみです』という自己PRで不動産業で地元最大手の企業に入っていきました。

組織で働くためには当たり前のことを当たり前にできることが一番大事です。小さなことでいいんです。何か組織のためにやってきたことを探してください。なければ今から、是非、探し出してさらには行動してください。

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