社会人としての考えを創る就職活動

就職活動は人間性教育と考える就職担当の話

「あるべき姿」から将来を考えるなんてきつ過ぎる...

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❖学生からたまに聞かれる「あるべき姿」

学生から将来あるべき人物像について聞かれることがあります。まず、この問いに関しては「わからない」と答えることにしています。そのうえで、私自身が目指す人物像を語ることにしています。

❖私が考える「ありたい姿」

私は就職指導を生業とする教員ですが、元々の専門はマーケティングです。このマーケティングという学問、簡単に言えばこのブログでよく話す「お客様の利益を創り出す。そのことでお客様に喜んで頂き、対価としてお金を支払っていただく」という仕組みを創り出すための学問です。そのために調査し分析し企画し実行するというプロセスを実施していくものです。

また、教員を行う中で学生指導力向上のため、心理学の勉強もしてみました。アドラー系の心理学ですが、どういう考えが人を成長させるのか、またさせられるのかを学んでいます。本を読み、その考え方をもとに行動していくことでもっとスキルを上げていきたいと思っています。

さらに、社会人になってから行った大学院では経営学の勉強をさせていただきました。特に人材マネジメントとリーダーシップの授業は本当にためになりました。今も、色々な論文や本を読み、吸収した知識を実践させていただいています。

マーケティング以外は「専門です」などおこがましくて言えませんが、勉強を続けることで、将来自信をもって専門と胸を張って言えるようになっていきたいと考えています。

さて、この三つの知識は私が学生指導をするときに非常に役に立っていると感じています。マーケティングは学生が受験していく業界や企業を分析するツールとして、また学生個人個人をブランドと見立てそのブランディングに使います。心理学は学生に考え方をレクチャーし議論し、それぞれの学生が仕事に対する持論を創るための補助ツールとして使っていきます。人材マネジメントやリーダーシップ論は私自身の仕事に対する持論形成はもちろん、学生が社会人としての根幹を創り出すための礎になっていると感じています。この三つの知識を融合させて、横断的に講義し議論することで、より深い授業ができると考えています。

❖50歳を過ぎて道半ばな私...

将来の目標はT型人材さらにはΠ型人材となっていくことです。HP「日本の人事部」の人事用語辞典によると

I型人材

特定の領域に特化するスペシャリスト

T型人材

特定の分野を究め、その深い専門知識と経験・スキルの蓄積を自らの軸に据えつつ、さらにそれ以外の多様なジャンルについても幅広い知見を併せ持っている人材のことです。アルファベットのTの文字のタテ棒を専門性、ヨコの棒を視野の広さに見立てて、こう呼びます。

Π型人材

複数の専門分野に精通し、かつ全体の調整もできる人材
となります。

これはあくまでも私の例です。私は新卒の時には専門職志望だったので将来の目標は「スペシャリストでかつジェネラリストになる」でした。面接でも言った覚えがあります。そこから変わらず現在まで仕事をしてきて今の目標も同じです。(今だ達成していないということでもありますが…)

❖私が考えるのをやめた「あるべき姿」

私も昔あるべき姿を考えていたこともありました。「社会人として〇〇のようにあるべきだ」組織人として、夫として、子供を持つ身としてetc.でも、でも、あるべき姿を考えても焦るだけで、あるべき姿になれない自分が情けないという感じでした。仕事上でした大きな挫折から考え方が変わりました。どん底になった時にここからは上がるだけと、今は無理だけど「ありたい姿」を追求しようと考えるようになりました。そこからは楽しいです。「まだまだだけど、色々やることでありたい姿に近づいている」と感じることができるようになりました。(何も変わってないんですけどね...)そんな、人生の方が「あるべき姿」に縛られるより良くないですか???

別に私と同じにT型人材を目指すことを勧めているわけではありません。将来あるべき姿なんて一つではありません。「あるべき姿」より「ありたい姿」是非考えてみませんか。決めるとモチベーションも上がりますよ。

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