社会人としての考えを創る就職活動

就職活動は人間性教育と考える就職担当の話

発信するために必要なこと

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教師の仕事は2つある

教師の仕事には、2つあります。

1つは発信する仕事。講義がこれにあたるでしょうか。講義では一時間丸ごとしゃべっている時があります。当然、学生の表情を見ながら発信していきます。飽きた顔をしていたら視点を変えて、たまには冗談を交えながら(誰も笑ってくれないことが多いので落ち込みますが...)発信していきます。

皆さんはそのような授業をどう思いますか。そうなんです...学生は良い子たちなので一生懸命、聴こうとしてくれます。「表情をつけて聴け」といつも口を酸っぱくして言っているので、表情をつけて聴いてくれる学生もいます。中には...うつらうつらして...段々と落ちていく学生...一生懸命、インプットしようとしているのですが睡魔に襲われ...そんな学生を見て「ワッカル!!」と言いたくなります。

もう1つの仕事ですが、発信させる仕事です。少人数のゼミであれば出来る限り発信させながら授業を進めていきます。先週のゼミでは学生が調べてきたソーシャルビジネス(社会貢献ビジネス)のビジネスモデルについて議論しました。低所得者層の子供たちが、貧困のスパイラルに陥らないために始めた学童保育をどのようにして採算ベースにのせたか、そのビジネスモデルが通用する都市の規模はどのくらいかなど、学生達や私が疑問に思ったことを次々に討議していきました。「表情をつけて聴け」と言わなくても、表情豊かに、当然、寝ている学生などいません。10人程度の授業なので寝ている暇もなければ、頭をぐりぐりに回さなければついてこれません。

2つの授業の役割

この、2つの授業、後者の授業を受けたいと思いませんか。教員としては、いつも双方向の授業をしたいと考えていますが、限度があります。100人の授業で双方向はなかなか難しいです。でも、少人数授業の時の、学生を見ていると発信することを楽しんでいるようで、そのような授業をいつもしたいと思います。

ただし、発信する授業を行うには学生にも基礎知識が必要です。基礎知識があって初めて議論に参加できます。基礎知識は参加するためのチケットのようなものです。そのためには、講義も必要となります。悩ましいところです。

学校の事例で見て頂きましたが...そうなんです...発信するって楽しいです。また、コミュニケーションをとりながら、双方向で議論がスパイラルUPしていくのを見ると快感すら覚えます。ただし、発信するためには、基礎知識というチケットが必要です。そのため、本や講義を聞いてインプットしていくのです。

このことを仕事に置き換えてみる

さて、これを仕事に置き換えてみるとどのようになるでしょうか。仕事自体はお客様から対価を頂くわけですから発信する場合がほとんどです。インプットは仕事外で自分のスキルを上げるために行うものです。学校では授業料を払ってインプットすることがベースにありましたが、仕事のベースは逆になります。

仕事ができる人って、発信ができる人のことを言います。つまり、面接で語るべきは、今までの学校生活の中で自分がどう発信したか。それを行うことで、どのようにチームの目的に近づいたか、だと考えてください。この発信は別に口で行わなくても良いです。行動で発信することもあります。発信することでチームを導く必要もありません。チームをフォローする発信の方法もありますし、目立たず小さいことをコツコツと発信する場合もあります。そちらの方がカッチョイイと私は思います。

また、発信するためにどのようなインプットを行いましたか。例えば、部活で考えると、インプット(練習)で手を抜いている学生が発信しても誰も、その発信に関心を持たないと思います。必死のインプットがあって始めて発信が認められるものではないでしょうか。

是非、必死にインプットしてください。その、ベースを元に発信し続けてください。それが、皆さんの未来を創るはずです。

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「言葉の定義」がコミュニケーションを創る

 

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積極的ってどういうこと??

「私はアルバイトで積極的に行動しました」と言われた時に皆さんは何を想像するでしょうか。てか、積極的って何なのでしょうか。

このような人の性質を表す言葉って、非常にあやふやな言葉が多いです。辞書的には「物事を進んでするさま」(デジタル大辞泉)ですが、何をどのように行ったら進んで行ったことになるのでしょうか。どういう状態が積極的なのでしょうか。例えば、飲食店のホールで誰にも言われず注文を取りに行ったら積極的ですか?いらっしゃいませと笑顔で言えたら積極的ですか?学校ではサボってばかりいたけど、バイトは遅刻もせず自らすすんで行けたというのは積極的でしょうか?積極的という言葉、人によって違います。また、シチュエーションによっても違います。

長所を表す言葉のあいまいさ...

積極性・協調性・責任感・行動力・忍耐力etc.人の性質を表す言葉っていっぱいありますが、どの言葉もあいまいです。そこで必要なのが言葉の定義になります。自己分析をしている中、自分の特徴が積極的に行動することと考えたとしましょう。その後、行うべきは自分にとっての積極的とは何なのか。その積極性は客観的に見て積極的なのか。自分の積極性を深堀すると、だんだん見えてきます。さらには、なぜ自分が積極的に行動できるのか。そのモチベーションの泉源は何なのか。このあたりまで考えでて、やっと自己分析の入り口に立ったくらいでしょうか。

「言葉を定義する」学生時代は必要なかったけど...

「言葉を定義する」ことが大事です。人は言葉を使ってコミュニケーションを取ろうとしますが、言葉の意味はその人の経験や考え方のよって差が出ます。仲間同士であれば、日頃の付き合いからどのようなことを言おうとしているかを察知してくれるので、あまり気にしなくても問題ないとは思います。しかし、環境も年齢も考え方も違う人に理解してもらうためには、きちんと言葉を定義して、その定義を使い内容を理解してもらうことが必要になります。そのことを「言葉を再言語化する」「自論を創る」と学生には話しています。そして、自己分析をするときには「きちんと言葉を再言語化しろ自論を創れ」と話します。

今までは、気の合う仲間や先輩(社会人含む)とそのコミュニティの共通言語で話していればコミュニケーションを取れたかと思います。仲間が「うまいラーメン屋見つけたから今度いこう」と言った時に「こいつがうまいと言っているから、豚骨系油ぎっとり太麺だな...」などと想像しながら判断し返事をするコミュニケーションを行ったと思います。しかし、志望先の人事とそのようなコミュニケーションはとれません。また、企業に入っても社会人としてのフォーマルな(仕事上の)コミュニケーションの中でも無理な話です。

コミュニケーションの幅を広げる「言葉の定義」

あやふやな言葉では通じないと考えて、言葉を定義する癖をつけてください。そうすることによって、就職活動で役立つだけでなく、今までより幅広い人たちとのコミュニケーションに対応できるはずです。

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組織で成功する人って?どんな人??

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組織で成功する人を考える前に組織って何??

「組織は、人間が、その強みよりずっと多く持っている弱みを消すことはできない。しかし組織は、人の弱みを意味のないものにすることができる。組織の動きは、個々の人の強みをレンガにして、協働の事業として組み上げることである」(経営者の条件 ピーター・ドラッカー)

ピーター・ドラッカーが組織について語った有名な言葉ですが、組織で30年以上働いていてこの言葉を聞くと、心にしみます。これが、良い組織の最低条件だと心から思うからです。今まで組織の形態として色々な形を経験してきましたが、成功した組織はほとんどこの言葉が当てはまりました。また、この言葉は組織人としての働き方を示唆したものだとも感じています。

このことを前提に...組織で働ける人ってどんな人

この言葉の視点を変えて組織を構成する個人から見ると次のようになります。個人に求められる組織への参加条件として「レンガにするための強み」が必要ということになります。私は仕事をする中よく「レンガにするための強みが私にあるか」「あるとすればそれは何か」「どうしたらその強みをもっと強固なものにできるか」を自問自答します。就職指導担当としてゼミ担当として、教科担当として、この組織の中で学生(お客様)に何を提供できているのか。それが、同僚や部下・上司たちと上手く組み合わさって牢固なものになっているのか。

厳しい話かもしれませんが「役割を担える者」は組織の宝、「役割を担えない者」は組織には癌であると考えています。私は、「役割を担える者」にどのようにしてなっていこうかと考え、行動しています。新人に社会人1年生にそんなこと望んでも無理と思うかもしれませんが、事実です。後日話すことになるとは思いますが、新人には新人にしかできない、新人の役割があります。(安心してください)また、我々、ロートルにはロートルの役割があります。それを考えどの立ち位置で仕事をして、どんなスキルを身に着け、若い職員たちに何を残していけるか。こんなことを考えながら自分の立ち位置を創るのです。

「組織で成功する人=就職で成功する人」になってください...オネガイ

就職活動をする前に、組織で働くって何かを考えてみてください。その中で、その厳しさを知ってください。そこがわかっていて、仕事に取り組んでいけば、組織は皆で支え合い、自己実現のできる最高の場となります。

「誰かがなんとかしてくれる」なんて思わないでください。そのように考えても「誰も何ともしてくれません」。「自分が何とかする」と思ってください。「自分で何とかする」と思い行動をしていれば、「周りが一緒になって何とかしてくれます」。

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また、就職活動で大事なことも同じです。今まで「自分で何とかする」と動いてきた学生が「自分で何とかしよう」と就職活動をすれば、企業からは引く手あまたです。また、「誰かがなんとかしてくれる」と考え受け身でいると、企業からはそっぽを向かれます。企業はそのようなところを見ています。

クリエイティビティって特別なものじゃない!!

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なんと日本はクリエイティビティ世界NO.1

フォーブスという経済紙の記事でソフトウェア開発会社「アドビシステムズ」が行ったクリエイティビティに関する意識調査が紹介されていました。なんと、イノベーションを実現するクリエイティビティな国は「日本」最もクリエイティビティな街は「東京」という結果が出たそうです。これは、非常にうれしいことであり、誇らしいことでもあります。昨今、イノベーションを実現するクリエイティビティが世界で注目されている訳ですが、それが最も優れている都市に選ばれたのです。

forbesjapan.com

ただ、そこに住む我々にその感覚はないというのが正直なところとであり「なんで???」と言いたくなる気持ちはあります。実は、このことを知ったのは私がフォーブスを読んでいるからではなく、拝読させていただいている、あるブログの記事で紹介されていたのを読んで知りました。「ワッカル!!」と言いたくなる内容で日本人と日本語の特徴を的確に表した良記事だと感じました。

sally-no-kimochi.hateblo.jp

クリエイティビティって何??

ここで、少し考えてみました。元企画屋で企画についてゼミなどで学生指導している私の口癖は「企画はパクリだ」です。もう少し上品な言い方をすると「既知を組み合わせて未知を生む」です。クリエイティビティな感覚は世の中を捉えていなければなりません。世間にとって未知でかつ世間から支持されるものを創り出すことがイノベーションであり、クリエイティビティなことです。しかし、100%未知のものを支持する消費者はほとんどいません。そのため、知られている色々な技術や知識をサービスを組み合わせて、今まで知られていない価値を創り出すことがイノベーションと理解しています。インターネット創成期にツイッターがもしあったら消費者から支持されたでしょうか。ラインは?フェイスブックは?ユーチューブは?...メールがありチャットがあり、その進化系として他のものと組み合わせ、SNSが生まれたのではないでしょうか。もし、その前にSNSのムーブメントを創ろうと考えたら、間違いなく失敗に終わったと私は考えます。

「日本」「東京」生まれてよかった

もし、それが正しかったとすれば「日本」「東京」は当然「イノベーションを実現するクリエイティビティな国」「イノベーションを実現するクリエイティビティな街」となると思います。なぜならば歴史ある「東洋の各国の文化」「西洋の各国の文化」技術と呼ばれる「ハイテク文化」全てを兼ね備えたごちゃまぜを持つ唯一の先進国が「日本」であり「東京」だからです。そこかしこに引き出しが存在します。つまり、世界中にある「既知」を最も体感している「人」がいて、世界中にある「既知」をばらまいた「街」が「日本」には「東京」にはあるのです。

引き出しがクリエイティビティを創る

さて、好き勝手話しましたが、このブログのコンセプトは「就職活動は人間性教育だ」です。ちょっと、本筋に戻ってお話しします。クリエイティビティは仕事をするうえで、仕事を創り出すという意味で大切なことです。仕事の醍醐味は多かれ少なかれ、自分のクリエイティビティを仕事の中に盛り込み、○○さんだからできる仕事を創ることです。例えば、伝票の整理方法などルーティンなことにも「既知」を組み合わせ自分独自で効率的な手法を創り出すことは可能です。結果、組織で必要とされる人材になるわけです。それを出来るようになるためには「既知」をどれだけ持つかです。俗に言う「引き出しの多さ」です。

是非、クリエイティビティを発揮するための、沢山の引き出しを持ってください。持つための努力を続けてください。若い人たちの引き出しは我々ロートルに比べ少ないことが当たり前です。でも、皆さんにはパワーがあります。引き出しを創る努力が行動が私たちロートルの何倍も出来るはずです。そんな、人を組織は欲しがります。いつも、同じ結論に達するのですが、行動してください。挑戦してください。そうすれば、世間から必要とされる人間になるはずです。

ラッキーなことに日本はそこかしこにヒントが転がっている国です。なんたって、クリエイティビティNO.1の国なのですから...

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ちょっと待った!受験と考えるな就職試験

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今までの受験について少し考えてみよう!!

今まで進学など将来を決めた時のことを思い出してみてください。まずは、業者の模擬試験や学校の先生のアドバイスで自分のレベルと学校を合わせる作業をたのではないでしょうか。センター試験でも自分の点数がわかればどこの大学が合格圏内かを知らせてくれる状況でしたよね。また、金銭的な部分は家族が、メンタルが崩れそうになっても、周りの大人が助けてくれたことと思います。これは、皆さんが子供だったから、周りの大人たちが作ってくれた皆さんを守るために作られた城壁だったことに気付いていますでしょうか。

センター試験が何点だったら○○大学、それ以下だったら○○大学、試験に失敗しても問題ないように滑り止めで○○大学を受けて...こんな感じだったのではと思います。大学は学生がいなければ成り立ちませんから、明確な基準を開示してそのレベルに達していれば入学許可を出す。その、レベルまで引き上げる学校や塾の存在。基準に達しているかどうかを確認する模試。これらはすべて皆さんを助けるための組織です。今まで、守ってくれる大人たちに保護されて生きてきたという事実を前提に就職活動を考えてみてください。

今回の受験についても少し考えてみよう!!

まず、企業は給与を支払う人材を探しているわけですから企業にとって価値がない人材はいりません。表面だけではではなく、本質的に企業に合う人間を探しています。企業の価値に合わせた対策をして、表面だけを取り繕って受験されるのは迷惑なので、明確な合格基準など示すことはありません。私のような就職支援を行う人間もいますが、企業が明確な基準を出していないのですから手探り状態は変わりません。当然、基準に達しているかどうかを確認する模試も存在しません。学力があれば合格できるかというとそういう訳でもありません。

そうなのです。ほとんどの皆さんにとって初めて一人前の大人として、オフィシャルな壁を乗り越えなければいけないのです。保護がない中、正解のない中、自分の考えと行動で志望先に合格を勝ち取るしかないのです。

実は受験というよりも自分を見つめなおす機会

正解のない中、自分に合う企業を探していく行為が就職活動なのです。そのため、自分を見つめなおし、世の中を調べ、誰も助けられないので自らが強く当事者意識をもって自分として行っていく活動なのです。

やらされているのではなく、自分ごととして業界研究をしていますか。自分ごととして自己分析を行っていますか。自分ごととして就職活動に向き合っていますか。企業は組織人として企業人として君たちがお客様に利益を与える存在かを見ているのです。そのような存在かを、皆さんの経験から感じる行動特性や思考特性を見て判断します。

何も対策を取りようがないかと言うとそういう訳でもありません。どんな企業に入ろうと、すべてに必要とされる能力があります。コミュニケーション能力・主体性など、社会人基礎力と呼ばれるものです。この社会人基礎力も学生視点と社会人視点では大きく違います。どういうものか知って社会人視点を身に着けることは必須です。

ただ、職種によって業種によって企業によって必要な能力は違います。そのため、欲しがる人材は違います。本当にそうなのですが、ある企業では必要がない能力が、ある企業では必須の能力であったりします。でも、それは外から見ていたのではわかりません。そのため、学生たちは平均9.7社(リクルート調べ)の企業を受験しているのです。合わなかったら落とされます。落とされたということは行かなくてよかったです。だって、合わないのですから入っても不幸になるだけです。「落ちて上等」が就職試験です。くじけないでください。くじけなければ、あきらめなければ見つかります。

企業と自分お互いの幸せのために、自分にあう将来を探す旅

何とかなると思っている方は、改めてください。何ともなりません。何ともならないと思っている方は、大丈夫です。上のような理由でだれもがそうなのです。必ず自分にあっている自分の実力を発揮できる企業があります。企業とあなたお互いの幸せのため頑張ってください。もし、メンタルが辛かったら周りに相談してください。周りの大人たちが一緒に考え助けてくれると思います。どちらにしろ、今まで経験したことがないものだと思います。大人になるための関門と考えて乗り越えてください。応援しています。

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働くってなんなのでしょうか?

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働く意義って何だろう?

下の動画を見て皆さんはどう考えますか。働くってなんなのでしょう。動画の意図とは違うとは思いますが、彼らの不幸と我々の幸せが浮き彫りにされた動画と感じ、リンクしてみました。我々は幸せです。「自分のしたことが人の役に立つ生活」「賃金という誇れるお金をもらえる生活」「それを自分の自由に使える幸せ」この動画に出てくる彼らにとっても、私たちにとってもそれは同じです。日本という国に生まれ、働くという当たり前の幸せを、何の疑問もなく、時には幸せとも思わずに過ごしている我々の心に突き刺さる動画だと感じました。

 


映画『ポバティー・インク 〜あなたの寄付の不都合な真実〜』予告編 2016/8/6公開!

前にブログで紹介した三人の石工の話

このブログの中で働く目的を前に語りましたが、この動画が、この映画が、それを象徴していると感じています。そのブログの中で語った下記のことをこの動画が語ってくれています。

 

下記の文はこのブログで前に紹介した「働く目的が安定・お金、私もそうとは思います」より抜粋したものです。

 

三人の石工の話がある。何をしているかを聞かれて、それぞれが「暮らしを立てている」「石切りの最高の仕事をしている」「教会を建てている」と答えた。第三の男こそマネジメントの人間である。第一の男は、仕事で何を得ようとしているかを知っており、事実それを得ている。一日の報酬に対し一日の仕事をする。だがマネジメントの人間ではない。将来もマネジメントの人間にはなれない。問題は第二の男である。熟練した専門能力は不可欠である。組織は最高のスキルを要求しなければ二流となる。だがスペシャリストは、単に石を磨き脚注を集めているにすぎなくとも、重大なことをしていると錯覚しがちである。専門能力の重要性は強調しなければならない。しかし、それは全体のニーズとの関連においてでなければならない。『マネジメント―課題、責任、実践(中)』(上田惇生訳、ダイヤモンド社

第一の男(石工)は「収入を得るため」に働き、第二の男は「自分の能力」を誇りに働いています。第三の男は「最終的な世の中への貢献」を見据えて仕事をしている。つまり「仕事を通じて社会に貢献するため」に働いているということです。

どの働き方が素晴らしいということはなく、すべて働き方としては素晴らしいと思います。それぞれの視点が働く上で必要です。ドラッカーはマネジメントの人間は仕事の目的として「社会貢献への貢献」を第一義に持つべきであると考えています。(この文は「自分達のスキル」を目的にすることに対する警鐘を鳴らすことが趣旨ですが...)

学生からも「実際働く目的はカネなんですよ」「なんやかんや言っても安定が目的です」とよく言われますが、それに対して私は「その考えで問題ない」と言います。でも、それだけだと「人生寂しくないか」とも問いかけます。就職活動をする中で、自分の働く目的を本気で考えてみませんか。当然、それが志望動機にもつながるはずです。

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まだ、この映画上映しているのでしょうか。なぜ働くかに答えをくれると感じたこの映画、もし上映しているようであれば、是非、見に行きたいと思った本日でした。

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業界や職種に先入観を「もたない幸せ」「もった不幸」

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消去法で仕事を考えると不幸が訪れる可能性が...

業界研究・職種研究・企業研究をする中で自分の先入観から消去法を使い希望職種や業界を絞る学生が結構います。「○○は苦手だし...」「○○は大変そうだし...」という考え方です。そのような考え方で就職活動を始めた場合、高い確率で内定を取ることができません。また、内定を取ったとしても早期の離職につながる場合も多くなってしまいます。

消去法の就職活動には2つの欠点があります。

1つは、企業の視点・お客様の視点が抜けているという欠点です。皆さんが採用担当だったと想像してみてください。受験者に臨むのは「○○がやりたい」「○○にモチベーションを感じている」ということではないでしょうか。企業は「○○が苦手だから、大変そうだから、そうでないこの仕事がしたいです」という学生を合格させたいと思うでしょうか。また、お客様は「○○が苦手だから、大変そうだから、そうでないこの仕事に就いた人」を信用するでしょうか。「扱っている商品やサービスへ誇りを持った人」から買いたくないですか。

2つ目は、皆さんが苦手とか嫌とか思っている仕事はすべての職種にあるからです。例えば、嫌だとよく聞く「ノルマ」これがない仕事はこの世に存在しません。某校で就職指導をなりわいとする私であれば関わった学生を100%合格させることがノルマです。達成できなければ、私のお客である学生はあきらめてくれるのでしょうか。例えば、事務であれば100%間違いなく伝票を処理するノルマなんて当たり前です。伝票処理のミスで下手すると取引先企業は倒産します。ちなみに、このノルマ、一般的には目標といいますが、仕事をするからには達成する責任があります。例えば、単純作業は苦手だからという学生も多いですが、単純作業がない仕事もありません。結局どのような仕事に就いても、消去法で消したはずの「嫌」「苦手」はついてくるのです。そして、こんなはずじゃなかったと転職を考え始めます。

業界・職種・企業の良いとこ探しが研究の目的

社会に有益な何かを仕事を通じて提供してその対価として報酬をえるものです。その有益な何かは、お客様ができない何かです。できない何かをやるためには、当然つらいこともあります。また、社会人として受けたからには責任を果たす義務があります。この場合の義務は結果を出す(目的をクリアする)ことです。消去法の職種・業種選びでそれに耐えられるでしょうか。責任を果たすためには、好き嫌い関わらず何でもやりますという覚悟が必要ではないでしょうか。消去法で選んだ職種や業種は、結局「嫌」「苦手」がついてきます。そして、仕事が嫌になるだけです。

さらには、消去法で職種や業種・企業を選ぶとそれを見破られた時、採用担当から嫌われます。そして、採用担当は人の気持ちを暴くプロです。業界研究・職種研究・企業研究はまず苦手とか嫌とかを抜きにして行ってみましょう。また、その中で、その業界、その職種、その企業の良いところを探してみましょう。

今まで知らなかった知識を知ってプラスして見る目を養う

「今まで考えてきた知識を使って消去す」るのではなく「今まで知らなかった知識を知ってプラスする」ことが業界研究・職種研究・企業研究の活動です。先入観を持たず調べ新たな知識を得ると全く違う世界が見えると思います。

是非、頑張ってみてください。

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