社会人としての考えを創る就職活動

就職活動は人間性教育と考える就職担当の話

「○○のせい」…組織を壊す恐ろしい考え方

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受け入れることについて再度考えてみる

「私は受け入れてるんだけど、彼が(彼女が)私を受け入れてくれないから上手くいかない」この言葉どこかおかしいと思いませんか。もし、彼を100パーセント受け入れたのであれば、彼が受け入れてないような態度であることも含め、受け入れているはずです。でも、「彼が受け入れてくれない」ということに言及することで受け入れるどころか、責任が彼に移っています。自分は悪くない、悪いのは受け入れてくれない彼だと考えています。

このブログの中で受け入れることが大切だと何回も言っていますが、結構、受け入れるって 難しいものです。どうしても相手のせいにしてしまったり、環境のせいにしてしまったり、自分のせいにしてしまったり… (「ポジティブに考えるために必要なたった一つのこと」参照)

naotan200.hatenablog.com



アルバートエリスREBT理論

実はこの感情の仕組みを論理的に表した理論があります。臨床心理学者のアルバート・エリスが REBT理論の中でABCモデルとして紹介しています。

アルバート・エリスが語るREBTの理論では、人の感情は出来事そのものによって生み出されるのではなく、その人が持つ信念や固定観念を通して作りだされるものと考えます。つまり、Activating Event(出来事)が起こり、Belief(信念、固定観念)で考え、Consequence(結果)として感情が出るというもので、 出来事(A)があって、結果(C)があるのではなく、間にビリーフ(B)による解釈があるという考え方です。これをABCモデルと言います。さらに、ビリーフは出来事が起こった場合に無意識に出てくる観念で、感情を出している本人も全く気付かずに考えているものなのです。この、信念や固定観念は「ラショナルビリーフ」(合理的信条)と「イラショナルビリーフ」(不合理な信念)の2つに分けられます。

この中で間違った信念・固定概念をイラショナルビリーフと呼び、正しい信念・固定概念をラショナルビリーフと呼びます。

ラショナルビリーフで考えてみる

さて、先程の例で考えてみましょう。

「私は受け入れたんだけど、彼は私を受け入れてくれない」この中で「彼は受け入れてくれない」この思いが出てしまう背景には「彼は私を受け入れなければならない」と言う固定概念があります。彼は他人ですから必ず受け入れてくれるわけではないですよね。事実は「人が自分を必ず受け入れるわけではない」です。事実と違うこのような観念はイラショナルビリーフです。

ではどういった信念や固定概念を持っていればそのように考えないで済むのでしょう。もし、「誰もが、自分を受け入れてくれるわけではない。でも、受け入れられたらうれしいなぁ」という考え方をしたらどうでしょう。このような考え方をラショナルビリーフと言います。「人が自分を必ず受け入れるわけではない」と言う事実に基づいた考え方です。その場合「どうしたら受け入れてもらえるんだろう。うまくいくように考えよう」という感情になりませんか。その場合「彼は受け入れてくれない」と言う考えの前に、「どうやったら受け入れてもらえるんだろう」という考えが前に出て、ポジティブになると思いませんか。さらには、状況も彼も受け入れられると思いませんか。

イラショナルビリーフやラショナルビリーフについてはこのブログで今後、もう少し詳しく語っていくつもりです。受け入れる考え方が自分の考え方となると生き易くなるばかりでなく、人生が豊かになります。

選考基準とラショナルビリーフ

また、就職活動にもイラショナルビリーフ・ラショナルビリーフは影響します。イラショナルビリーフ・ラショナルビリーフで考える人を見分け選考基準の一つにする組織が結構あるからです。人のせい・環境のせいにする人が組織に入り込むと、組織全体にそれが伝播し組織を壊します。自分のせいにする人に仕事を渡し責任というプレッシャーをかけると、鬱状態になり周りに迷惑をかけます。

私も努力しているのですが、ラショナルビリーフで考えてみませんか。ポジティブな気持ちや感情が芽生え、がんばってみようと思えるはずです。

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