社会人としての考えを創る就職活動

就職活動は人間性教育と考える就職担当の話

良い企業の見分け方ってどうすれば...

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❖ナンバーワンを探せ!!!

さて、エントリーや企業説明会が解禁となり本格的な就活シーズンが始まりまりした。業界研究や企業研究、インターンシップなどを経て、企業選びも真っ盛りとなります。こんなシーズン学生から「企業の数が多すぎて何を目安に企業を選んだら良いか分かりません!」などとよく言われるのですが、確かにその気持ちわかります。本当に企業は沢山ありますよね。そのようなときに学生には「ナンバーワンを探せ」と話すようにしています。そして「そのナンバーワンは何でもいい」とも言います。どんなジャンルでも良いのでトップを張っている企業が入るべき企業です。別に大手企業である必要はありません。

例えば、皆さんは日本精機という企業をご存知でしょうか。自動車・バイクのメーターの国内最大手で世界でもトップシェアを誇る会社です。例えば、ジャムコという企業はどうでしょう。旅客機のギャレー(厨房)・ラバトリー(便所・洗面所)メーカーでラバトリーに至ってはグローバルシェア50%を誇っています。エアバックの欠陥で有名になってしまいましたがタカタという企業知っていましたか。エアバック・シートベルトのグローバルシェア20%の会社でした。ここまでの会社は東証一部二部上場の大企業ですが、中小企業でも光る企業は沢山あります。シンワ測定という会社は資本金9500万円・従業員195人の中小企業ですが、金属スケールの国内シェア70%を誇っています。本当に何でもよいのです。例えば地域トップ、定年後のじいさんからの支持トップ、ヲタクからの支持トップ…etc.2位3位じゃダメかという声がありそうですが、必ず1位です...局地戦で良いのです。必ず1位が必要です。ちなみに、業界2位3位あたりをさまよっている日産は、EVではトップなど優良企業は必ずどこかでトップ張っています。

ランチェスターの法則

なぜナンバーワンかというと、企業はナンバーワンでなければ生き残れないからです。当然、皆さんは生き残る企業に入りたいのではないかと私は思っているのでナンバーワンに入れとなるわけです。マーケティング基本法則に「ランチェスターの法則」というものがあります。現代戦において戦力は兵力の二乗に比例するという法則です。もし、詳しく知りたい方はインターネットに幾つも解説がありますので検索してみてください。

少しわかりやすく言うと、商品力が同じで面積が1:2の2つのコンビニがあった場合、売上げは1:4なるという法則です。良く考えてみてください。今まであったコンビニの隣に、同じような品揃えで、店員の質も同じ、売り場面積だけが2倍のコンビニが開店したら、店員さんとの人間関係がない限り大きいコンビニを使いませんか。(あるコンビニはこの手法を実際に行っているといつも感じます...弱い者いじめ戦略!!)

ちょっと言い方を変えると「強いものが必ず勝つ」という法則です。皆さんがモノを買う時には自分が必要なものを、一番良い店で一個だけ買いますよね。良いものは皆にとっても良いものなので、皆がそこで買うんです。そして、選ばれなかった企業は、売れないから利益が出ず、効率の悪くなり生き残ることができません。その繰り返しで企業はつぶしあっていると考えると良いと思います。今ある会社が10年後まである確率は10%で20年後は1%というのが嘘偽りのない事実なのです。

❖トップの効用

さらに、トップであれば「商品に誇りを持てる」「営業しやすい」「会社に誇りを持てる」「もし転職を考えたとしてもそのノウハウを欲しがる企業がたくさんある」など働く上での特典もたくさんあります。

その特典を謳歌するためにも、自分の納得できるナンバーワン企業を探してください。そして、その視点で企業を観察してください。

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貧困に陥らないための就職活動

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❖地方出身者の悩ましい問題

地方創生などが叫ばれる中、地方都市の学校で就職指導を行っていると、ちょっと悩ましい問題にぶつかります。高校を卒業して、進学の際に地方住みを選択した学生には3種類います。

まずは、地元好きで地元から出たくないという学生。次に、家族がその地方から出ていくことを許さないために、地方住みを選択した学生。最後は、自分の学力レベルと勘案して丁度よい学校がたまたま地元にあったため、なんとなく地元の学校に進学した学生。

このような学生たちに用意された就職には幾つかの選択肢があります。まずは、地元の一流と言われる企業。一概には言えませんが上場企業で考えてみると、筆者の働いている県にはJASDAQまで含めても38社しかありません。東京の1827社に比べると1/50です。また、自治体職員などの公務員もありますが、採用人数は限られています。その他、オンリーワンの技術を持つ中小企業も多数存在しますが、選択肢は狭いです。その、狭い選択肢の中で地元就職を目指すか、視野を広げて首都圏、さらには全国まで考えるか。就職活動はその選択から始まります。地元好きな学生にとって見たら本当に悩ましい問題です。就職指導担当としても相談されることがあるのですが、できる限り客観的に事実を述べるにとどまり、選択は学生が行っていきます。

❖プライベートまで考えた人生のキャリア

このような時のアドバイスとしてよく「プライベートまで考えた自分のキャリアを考えること」と言います。プライベートでキャリアというのもおかしいですが、そのように話すことで、生活全般でどのように自分が成長したいかを考えさせます。

例えば、地元で仲間たちと共に助け合いながら暮らしていく人生も楽しいです。当然、仕事をしっかりとこなしながら、地元を良くするために考え、祭りや行事などを自らが創りだし、地元の為を思う人生は有意義で人生のキャリアとしてはありだと思います。例えば、仕事での成長を第一に考え、地元・首都圏など土地に縛られない就職活動を行い、自分の人生を創っていくのも良いキャリアだと思います。例えば、若いうちは仕事でキャリアを磨くことを最優先にして、将来的に、そのキャリアで地元に貢献するという考え方も良いと考えます。

❖都会へのあこがれで就職ってちょっと危険

しかし、学生の中には「ちょっと待った!!その考え危険!!」と思える志望先の決め方をしている方がいます。「なんとなく都会は楽しそうだから…」「都会に憧れるから…」「都会には刺激が沢山あるから…」などの理由で首都圏の就職を考える学生達です。

なぜ、その考えが危険かを知る分析を、昨年のゼミ生たちが行っていたので、少し紹介します。このゼミ生たちは女子の貧困についての研究をしていました。その中でコミュニティの大切さという視点から貧困の分析をしていました。女子の貧困についての研究の一部ですが、男性にも当てはまると私は考えています。

❖貧困の仕組みを考えよう

 貧困に陥るか陥らないかは、能力の有無、コミュニティーの有無で決まる。能力があり様々なコミュニティーに参加している人は「リア充」と言い、最も充実した人生を送れる。能力のみ持つ人は「ソロ充」と言い、能力を使うことで貧困に陥る事は無い。能力はないがコミュニティを持つ人は「プア充」と呼ばれ、コミニュティがあることで貧困に陥ることがない。つまり、能力がなくコミュニティがない人が貧困に陥る可能性の1番高い人とのである。

f:id:naotan200:20170311113630p:plain また、地方に住んでいる人々にとって都会に出て働くと言う事は、もっとも大切な「家族」「仲間」と言うコミュニティを捨て「企業」と言う今ではセイフティーネットとして機能しなくなっているコミュニティに依存すると言うこととなる。この選択は高度成長期であれば「企業」が終身雇用や年功序列等の保護機能があったため有効であった。しかし、そのようなセーフティーネットとしての機能がなくなった企業に依存して上京すると言う選択は危険が伴う。能力があれば「企業」からは保護されるが、能力がなければ捨てられる。つまり、コミュニティから疎外されるということになる。

f:id:naotan200:20170311113419p:plainさらには、高い目的意識があった場合も、その目的意識が努力を生み能力を創りだすと考えられるため、コミュニティから疎外される確率は減ると考えられる。そのため、 地方からの上京は、高い目的意識か高い能力のどちらかが必要となる。1番やってはいけないことは「なんとなく、憧れで上京する」と言うことである。なんとなく、働いていれば、なんとなく、給料が上がって、なんとなく、生活できる。今、このような生活は過去の遺物となっている。

こんな感じの分析でした。安易な上京が貧困を招くという考え方が面白いので紹介してみました。いかがだったでしょうか?

❖しっかりとキャリアを考えての選択で幸せをつかもう

自分の将来のキャリアをしっかり考えた上での選択であれば、地元就職でも首都圏に就職するのでもどちらでも問題ないと思います。しかし、今現在の楽しさを優先した選択は危険です。将来を見据え、キャリアUPをどのようにしていくのか考え選択してくださることを祈っています。

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「人の気持ちを考えて行動する」ってどういうこと?

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❖人の気持ちを考えることは大事だけど...

自己PRで「私は人の気持ちを考えて行動することが出来ます」と言ってくる学生がいます。女子学生に多いのですが、この言葉を聞いた時、私はそこにいる学生すべてに質問します。「人の気持ちを考えて行動する人、手をあげて...」そうするとほとんどの学生が手をあげます。そうなんです。人の気持ちを考えて行動する行為は、ほとんどの学生が行っているのです。そのため「私は人の気持ちを考えて行動することが出来ます」というのを自己PRで使うのは得策ではありません。

でも、仕事上で人の気持ちを考えて行動することは重要です。場面場面で、お客様や上司・同僚・部下・取引先などの気持ちを考えた上で、その人に対し利益をもたらす行為をすることが仕事だからです。そのように仕事を続けていると「仕事で貢献できる人」という評価を受けます。人の気持ちを考えた先にある「他者に対して利益をもたらす行為」というベクトルで考えていくとエピソードが出てくるのではないでしょうか。

❖他者に対して利益をもたらす行為とは??

仕事の経験のない皆さんにとっては「他者に対して利益をもたらす行為」が「仕事で貢献できる人」であるということが具体的にどういうことなのかなかなか結びつかないと思います。ちょっと次の例で考えてください。新人として仕事をする中で先輩から「○○さん、この資料のコピーをとっておいて。」と言われたとします。これに対して皆さんならどのように対応するでしょうか。

学生にこの質問をするとほとんどの学生が「資料のコピーをとります。」と答えます。もう少し詳しく話すように促すと「資料を貰って、コピー機の前に行って、コピーのボタンを押して、コピーをとります。」というように答えてくれる感じです。

筆者も新人の頃このように言われたとき、「わかりました」と元気良く答え、コピーを1部とって先輩に渡して「お前は仕事をしていない、作業をしている」と怒られたことがあります。

何を言っているか解らなかったので「どういうことですか」と尋ねると「お前は1頼まれると1で返してくる。1頼まれたときに2倍さらには3倍と大きくして返すのが仕事だ」と言われました。要するに仕事を頼まれたらそこに付加価値を付けて返せということのようでしたが、コピー1部にどうやって付加価値をつけるのかがさっぱり解りませんでした。

さらに聞くと「コピーを頼んだ書類に少し目を通したか」聞かれました。ぱっと見て月例の報告書だということは分かっていたので「月例報告書だということは分かりましたが」というと「じゃあそれは誰が見てどうファイルされるか知っているか」と聞かれました。そこで少し考えて、課長・部長が見て先輩が個人のファイルに、課長は課のファイルにそれぞれコピーをとって入れて、原本は部長が部のファイルにファイリングすると答えました。先輩は「それを知っているのなら、それぞれの分のコピーをお前がとったほうが効率良いと思わないか」と聞かれはっとしました。また「なぜおまえにコピーを頼んだか分かるか」とも聞かれました。「分からない」と言うと「おまえに報告書の書き方を勉強させるためだ」と言われました。

私は先輩からコピーをとってくれと頼まれて、その言葉通りコピーをとることを自分の仕事と思っていました。しかし、コピーをとることは仕事としては一部分でしかなく、仕事を頼まれたときに、その仕事がどういう意味があるのかを考え、組織全体がどのようにすれば効率良く回るか、他者の仕事の効率を上げるかを推理し、その推理を元に作業することが仕事だと気付きました。まったく、先輩の気持ちを考えずに、先輩の言葉だけで動いていた自分が恥ずかしくなりました。

「○○さん、この資料のコピーとっておいて」と頼まれた場合、まずコピーする資料がどのような目的で使われるかを考え推理します。この推理が人の気持ちを考える行為です。推理した上で「先輩と課長がファイルする分の2部と、勉強のために私の分が欲しいのですが全部で3部コピーしてよろしいですか。」などと確認します。3部コピーをとりクリップで留め、付箋に先輩分・課ファイル分と書いてそれぞれコピーに貼り付けて2部を先輩に渡し1部を自分でファイルします。

❖人の気持ちを考えた後の行動が大切...

さて、皆さんはこのように何かをする時、人の気持ちを考えた上で「他者に対して利益をもたらす行為」をしていますか。仕事全体を考え自分が出来ることを行う。これによって他の職員が効率的に動くことが出来て、最終的に顧客の利益になる。このような人が「仕事で貢献できる人」という評価を受け、周りから信頼される人材となっていきます。

仕事全体を見て推理し、自分が出来ることを考え、それを確認し、行動する。社会人として「他者に対して利益をもたらす行為」を行うことってこういうことです。また、企業の中で「人の気持ちを考えて行動する」とはこのようなことと思ってください。また、自己PRで「人の気持ちを考える」ことを言いたいのであれば「他者に対して利益をもたらす行為」をエピソードとして述べ、最初のキャッチとしてはその行為の先にある自分の考え方を出すべきと考えます。

人の気持ちを考えることは大切なことです。是非、その特徴を発揮して欲しいとは思います。でも、ほとんどの人が、人の気持ちを考えるので、その先の自分の考え方の特徴を言語化してください。

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働くことについて考えてみた

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❖働くってなんなんだろう??

本日は働く意義について少し考えていきたいと考えています。私は働けることが幸せです。働いて誰かの為になることを考えると本当に嬉しいです。私がこのようになった背景には、ある出来事が関係しています。この出来事を通して働く意味を考えるようになりました。

❖ちょっと身近な事例で考えてみた...

実を言うと、私の妻は障碍者です。20年前33歳の時に脳静脈奇形からくる脳出血で倒れました。脳出血で倒れた時には、しゃべることもできず、動くこともできずの状態でした。そこから、治療やリハビリを続け、6か月後には言語障害・数的能力の低下・右半身の運動能力の低下はあるものの、退院することが出来ました。その後6か月間リハビリを続けましたが、障碍は残りました。右半身の感覚が戻らず、自分の目で動きを見ないとどう動いているかわからない状態。電話だと家族にも通じない言語能力。その時、障碍者申請はしませんでしたが、申請すれば間違いなく障碍者1級の状態でした。(10年後もっと回復した状態で申請した時に1級でした)医者からも「それ以上回復の見込みはない」と言われ、家事から育児まですべて私が行う覚悟をしました。仕事は忙しく、子供は小学1年生、どうしたものかと途方に暮れたことを今でも覚えています。

妻の退院後は、妻の介護や子供の世話、さらには仕事と必死で動いていたのですが、なかなか上手くいきません。今まで料理もまともに作ったことのない私が家事全般を行うことに無理を感じていました。そんなある時、妻が食事作りを行うと言い始めました。寝たり起きたりの生活だったため、心配したのですが「きちんと子育てをしたい」という思い、きちんとした家庭にしたいという思いで私を説得してきました。それから、妻は毎日、朝2時に起きて朝食とお弁当作りを始める日々がスタートしました。7時の朝食に間に合わせるために、動かない体を動かして、2時から5時間の格闘が始まったわけです。朝食づくりが終わったら夕食作り…夕食が作り終わった7時ころには就寝し、私が帰るころには息子が待っているという状態でした。

買い物は小学生の息子が担当し、私は若干の家事手伝いは行いますが、ほぼ仕事に専念できる環境になっていました。PTAなどには参加できませんが、言語も段々と復活して、運動機能も向上してきているように見えました。妻や妻の主治医に確認すると、右半身の感覚は全く回復しておらず、言葉も変わっていないというのですから、良く頑張ったと思います。その後、子供が東京に行き、犬を飼い始めると、散歩や買い物までも行けるようになっていきました。今も朝3時に起きて(前より調理が上手くできるようになり1時間短縮しました)私のお弁当と朝食づくりの日課は変わらず、続けてくれています。主治医にその話をすると「その体で良くできるね」と驚かれます。そのような妻に心から感謝すると共に、人って凄いと思います。

❖働くモチベーションって...

「ねえ、なんでそんなに動けるの」と妻に聞いてみたことがあります。その時には「だって、お父さんはやってくれないじゃない」「私がやらないで誰がやるの」と返されてしまいました。「妻を動けるようにした自分の『ぐうたらさ』が妻を直した」と、妻に自慢すると「バカ」と冷たく言われてしまいました。

さて、このような妻を見て、私は「コミュニティに所属し必要とされること」が人の幸せなのではと心から思います。退院後、食事を作り始めるまでの妻は、まるで駄々っ子のようでした。突然癇癪を起してみたり、泣いてみたり…。でも、私たちの食事を作り始めてからの妻は辛そうでしたが活き活きしていました。まるで水を得た魚のように元の妻の性格に戻っていきました。また、犬を飼い始めた時からは、家族のように犬を可愛がり、障碍を持ってから15年間できなかった散歩、さらには買い物まで出来るようになりました。

私から必要とされ、息子から必要とされ、犬から必要とされ、家族というコミュニティがやる気を作り、そのコミュニティから必要とされたことが妻を動かしたと考えています。

❖企業というコミュニティで必要とされる幸せ

ところで、職場もコミュニティです。このコミュニティから必要とされると嬉しいです。就職して働く楽しさは「企業というコミュニティの中で役割を担って、お客様を始めとするそのコミュニティに関わる人たちから必要とされること」ではないかと私は考えます。そして、必要とされることがやりがいを生み、自分の成長につながると思っています。

前の記事の続き(これだけ読むと何のことやらわからんと思います)

前の記事で分数の割り算を日本語(文章)で表す方法はインターネットでと書きました。しかし、インターネットを調べてみたら、良い事例があまりなかったので、分数の割り算を日本語(文章)で説明する方法を書いてみました。

割り算は日本語(文章)で表すと「A÷B」は「Aの中にBは何個あるか」となります。(小学校で学んだAをB分割しましょう、という例えは整数でないと人間の感覚に合わないので違う言い方をしてみました)

例えば「6÷2」は「6の中に2は何個あるか」です。6個の中に2個の塊が何個あるか考えると2個の塊3つで6個となりますので答えは3になります。さて、「1/2÷1/3」は「1/2の中に1/3は何個あるか」ですので、1/3個の塊と1/2個の塊を想像していただき(リンゴとかが良いでしょうか)1/2個の中に1/3個の塊が何個あるかを考えると理解しやすいかと思います。

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また、上の図で説明すると、1個の塊の中には1/3の塊は3個分となり、1/2はその半分となるので、3/2個分となります。

もう少し、違う言い方をすると「1/3を基準として(1とした時に)1/2はその基準のいくつ分(何個分)になるか」とも言い表せます。このように理解していると、割り算はもちろんの事、比率や割合の問題も公式を覚えなくとも簡単に解くことが出来るようになります。さらには、係数による経営分析の行い方も腑に落ちた理解ができるようにまでなります。(なぜそうなるかは説明が長くなるので割愛)

是非、覚えるのではなく理解する人になってください。そうすれば、仕事や生活でも頭良い人と思われるはずです。

と言いつつ、私もなかなか難しくてできないんですけどね…

学生を見て感じる「頭が良い人の考え方」

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の良さって一つのような気がする

学生に頭の良さについて話すことがあります。頭の良さには色々あるなどとよく言います。「勉強ができる頭の良さ」「仕事ができる頭の良さ」「人間的魅力まで含めた頭の良さ」などなど...そして、これらの頭の良さは別物と考えられているふしがあります。よく言われる「本当の頭の良さは勉強ができることではない」などの言葉からも推測できます。でも、本当に頭の良さには色々あるのしょうか。能力に違いがあるのしょうか。学生たちを見ていると良くそのような疑問にさらされます。

どのような頭の良さも努力は必要です。しかし、努力してもなかなか伸びない学生がいることも事実です。努力の度合いが同じだったとしても、学生によって伸び率は千差万別であり、世間では伸び率の高い学生を頭の良い学生と評価します。また、勉強だけにとどまらず、何をやっても伸び率の高い学生が存在します。というよりも、何か一つ伸び率が高かった学生は高い確率で、何をやっても伸び率の高い学生の場合が多いです。そのような学生を「頭の良い学生」と定義してその特徴をあげてみます。

伸び率の高い学生と低い学生の特徴

さて、伸び率の高い学生と伸び率の低い学生を比べるとある特徴が見受けられます。伸び率低い学生は、何かの説明をしたときに「わかった」と訊くとすぐに「わかりました」と答えます。高い学生を見ると個人差はありますが「わかりました」となかなかいってくれません。でも「わかった」といった時には、そのことについての説明を求めるとしっかりと答えてくれます。ちなみに伸び率の低い学生は、説明を求めても「なんとなくわかっているんだけど…説明は...」と返ってくる場合が多いです。頭の良さってこんなことだと思います。「自分がわからないことがわかる能力」これが、頭の良さだと私は理解しています。

また、学生に歴史上の出来事を聞くと明白です。伸び率の高い学生は、その出来事の経緯から結果まで、なぜそうなったかを含め話してくれます。まるで物語のように話してくれる学生も稀にいて驚かされます。それに対して伸び率の低い学生は年号とその出来事に関わる人物と何が起きたかのみを話してくれます。つまり、伸び率の高い学生は理解に注力し、低い学生は記憶に注力するのです。暗記は応用が効きませんが、理解に注力すれば応用が効きます。これが頭が良い悪いに直結している感じがします。

理解しようとするか、覚えようとするか、次のような事例もあります。面接練習行う際に、ある学生のコミュニケーション能力に対しての理解が「仲良くできる能力」だったため、社会人としてのコミュニケーション能力について少し話しました。その説明をつまらなそうに聞いていた学生は、私の話しが終わった後「どう言えば良いか教えてください」と言ってきました。私が「社会人としてのコミュニケーション能力を理解できれば、おのずと答えは出るのではないか」というと怪訝そうな顔をしていました。そこで「もし、そこで答えを教えたとしても、面接での訊かれ方は一つではないからきちんとコミュニケーション能力を理解しないと今後困るよ」と付け加えました。でも、どうしても答えが欲しいようで、その後、他の教員に答えを聞きまくっていました。理解するための説明を聞かず暗記できる答えを探る一例です。

頭が良くなる考え方をしてほしいな

面接でも仕事上の会話でもマニュアル通りの答えを喜ぶ人がいるでしょうか。また、本質を理解しないで形だけできている人が評価されるでしょうか。考えてみれば自明の理です。

「自分のわからないところがわかる人」「暗記ではなく理解をしようとする人」は「努力さえすれば伸び率の高い人」であり「頭の良い人」だと感じます。また、理解できたかどうかは説明できるかどうかと考えてください。

この話をする時に、学生によく使うのが分数の割り算です。「1/2÷1/3=3/2になる理由を日本語で(文章で)説明してください」というと「分数の割り算は割る数の分母と分子をひっくり返してかけるから3/2」と答える学生が半数以上いたりします。これは分数の割り算を暗記で覚えている例です。理解した場合の答えは下のリンクを参照してください。

学生の皆さんが「理解する人」=「頭の良い人」であること、もし今まで違ったらそのようになることを期待します。

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認められるための「認める力」

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卒業式を当日の教員の気持ち

新入生として入ってきた学生達が、学校生活の中で成長し卒業していく。そのようなシーズンとなりました。今日は当校も卒業式で、学生達にどんな言葉をかけようかと考えて、ブログを書いてみました。

卒業する学生に忘れないでほしい「認める力」

卒業する学生に忘れないでほしい力が「認める力」です。今まで、のキャリアデザインの授業の中や面接指導で「受け入れる素直さ」について語ってきました。「これを、根底に持つことが就職試験を突破するために一番大事だ」と何度聞いたことかと思う学生も多いのではないかと思います。さて、この「受け入れる素直さ」=「認める力」は社会人になるにあたり大切な能力の一つでもあるのです。学生生活の中で皆さんは「認める力」を養ってきてくれたと見ていて感じています。私にとってそれが一番うれしいことです。その「認める力」を忘れないでください。これからもきっと役に立ちます。

社会に出ると色々言いたくなることはあるけれど...

組織に所属すると思い通りにならないことが多くて「体質が古い」「見る目がない」「先輩が…」「上司が…」などと言いたくなる場合が多くあります。1年2年前に卒業した卒業生たちに聞くと学生時代と比べた時の「自由度のギャップ」に落ち込んだり、怒ったりしている場合がままあります。でも、よく考えてください。1年目2年目の新人はまだまだ半人前です。会社からギブしてもらいながら生活をしています。「体質が古い」「見る目がない」「先輩が…」「上司が…」などという気持ちは、組織や他者を評価する気持ちです。この気持ちをもってどうしたいのでしょうか。組織と戦いたいですか。それとも裁きたいのですか。無理と考えあきらめますか。

学生時代とこれからの差

学校の中で皆さんは受権者だったので、それでも問題はなかったと思います。もし、誰かと気が合わなかったら付き合わない選択肢もありました。しかし、これから皆さんは提供者になります。それも、一人で何かを提供するのではなく、チームで商品やサービス提供する提供者です。さらに、新人は一方的に組織へ依存し一人前を目指す立場です。

就職試験で組織から値踏みされ勝ち取った内定。新入社員が組織に期待するのと同じように組織は新入社員に期待しています。新入社員に待ち受けているものはさらなる「値踏み」です。人事としては自分たちが行った「値踏み」が正しかったかを確認し、配属先では新入社員を「値踏み」する。「新人は値踏みされる時期」と考えて社会に出てくれると嬉しいと思います。

組織の価値観で「値踏み」されている立場と考えれば、思い通りに行かないことは当たり前です。また、この「値踏み」はチームの一員として、どの程度認められるかです。その組織の中で認められたいと考えるのであれば、一人前というレッテルを張られるまでは、正義は上にありと考えてください。

認められるための「認める力」

組織を思い通りに動かすためには組織から認められることが大前提となります。また、誰かから認められるためには、先に自分が組織を認めることが必要となります。自分を認めない人を認める人がいるとすればよほどの聖人です。説得力を定義する名言として「説得力は人を認める力である」というものがあります。確かにその通りです。この言葉を聞いた時「なるほど」と思いました。

これから、社会に出て色々なことがあると思います。皆さんが組織に入って、まず一番にやってほしいことは、組織を理解し、上司を理解し、先輩を理解し、同僚を理解することです。理解したうえで、認めてください。そして、目一杯前向きに行動し続けてください。それが、信頼関係を創っていきます。その信頼関係が組織というチームに入るために重要です。そうすることが出来れば可愛がられます。上司や先輩さらには組織やお客様が皆さんを認めてくれます。社会人として最高のスタートダッシュが出来ると思います。

卒業する君たちを今まで見てきて、皆さんならそれが出来ると確信しています。君たちが行ってきた行動がそれを証明しています。私が信頼し、認める皆さんが、それぞれの組織でチームの一員として活躍してくれることを、心から祈っています。

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